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愛知県のエリアでは、最小0.4帖から最大10.1帖までの広さのトランクルームがあります。愛知県は日本列島のほぼ中央部に位置し、中部地方で最多となる人口約752万人が暮らしています。都道府県別の人口数は大阪府に次ぐ全国4位、人口密度は埼玉県に次いで全国5位と上位に位置しているのが特徴です。その要因として、中部地方最大都市である名古屋市の存在が非常に大きいのは間違いありません。名古屋市の他に、日本を代表する自動車製造業の街として名高い豊田市も愛知県の産業を牽引する存在として重要です。5173平方キロメートルと全国的に見るとちょうど中間程度の面積を持つ愛知県ですが、県内は尾張地方、東三河地方、西三河地方と3つの地域に大きく3等分された構成となっています。地理的条件は、名古屋を含む西部は比較的平坦で人口の密集が顕著です。逆に東寄りは三河山地など山岳地帯が広がり、南部は知多半島のように広く海に面した水産業の盛んなエリアとなっています。
交通事情としては、全ての東海道新幹線の車両が発着する名古屋駅の存在が圧倒的で、大阪や東京など大都市への移動も飛行機ではなく新幹線を利用するケースが一般的です。在来線では西は岐阜、東は静岡から延びる東海道本線が愛知県の尾張・西三河・東三河の主要都市を繋いでいます。同じく在来線の中央本線と関西本線については名古屋駅が終着駅として機能しています。私鉄では名鉄でお馴染みの名古屋鉄道が愛知の大部分のエリアをカバーしており、中部国際空港への唯一のアクセス路線となっているのもこの名鉄です。空路は、ユニバーサルデザインを随所に採用した中部国際空港セントレアと、8カ所の行先の国内線のみで運行するこぢんまりとした県営名古屋空港があります。
愛知県の観光は大都市として有名な名古屋市以外でも、各地域特有の風土や特色を活かしたスポットが充実しています。まずは、金のシャチホコで名高い名古屋城、岡崎市では徳川家康の生地として知られる岡崎城など、本格的な天守閣を誇る日本のお城がおすすめ。織田家が築城し木曽川沿いに高くそびえ立つ犬山城天守閣からの絶景もまた必見です。ワールドカップ開催時に建設された球技専用の豊田スタジアムでは、臨場感あふれるスポーツ観戦が実現。三河湾や知多半島方面では、水族館やビーチ、離島観光など海に関わる名所が多く候補に挙がります。
愛知エリアを構成する、「尾張」と「三河」は奈良時代に令制国の名として登場して以来、何百年もの間別々の地方として並立してきました。こうした背景が、現在の愛知県のあり方にも大きな影響を及ぼしているとさえ言われています。例えば江戸時代、今の名古屋を治めていた尾張藩でしたが、その支配領域は美濃までに止まり三河地方には及んでいませんでした。そのうえ、三河は三河で複数の藩が支配権を互いに争っていたため、三河内でもかなりの分裂が進行する結果となりました。明治になり行政上は一つの愛知県として定められたものの、長い歳月の間積み重なったそれぞれの地域の風土や独自性は色濃く残存しているようです。ただ、愛知県の人々は、こうした地域性の違いを非常に前向きに捉えて生活しているというのもまた興味深いところです。