夏用タイヤからスタッドレスタイヤに履き替える場合や、スタッドレスタイヤから夏用タイヤに履き替える場合に、使っていないタイヤの保管場所に頭を悩ませる人は少なくありません。自宅の敷地に置くスペースを確保できない場合、レンタル倉庫での保管を検討する人もいるでしょう。ここでは、タイヤの保管場所としてレンタル倉庫が適している理由や保管時の注意点について紹介します。
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タイヤの保管は注意が必要
タイヤを保管する際には劣化させないよう気を配ることが必要です。ここでは、タイヤの保管に注意が必要な理由や保管場所としてふさわしくない場所、品質を落とさず保管できる年数の目安などを紹介します。
タイヤの保管に注意が必要な理由
タイヤは自動車が地面に接する大切な部品であるため、運転性能や安全性に直接的に関わってきます。タイヤのゴムは温度や湿度、直射日光、水分、油分など外部からのさまざまな影響を受けて変質しやすいものです。また、積んで置く場合に置き方が適切でないとタイヤが変形してしまう可能性があります。タイヤの劣化は短期間で急激に進むわけではなく少しずつ進んでいくため、劣化していることに気づきにくいことが難点です。さまざまな要因によって劣化したタイヤはひび割れなどが生じてしまうことがあり、気づかずにそのまま走行するとパンクやバーストを起こすなど、思わぬ事故につながる可能性があります。自動車を安全に走行させるためには、タイヤを適切な方法や環境下で保管することが重要です。
保管に適さない環境
日光に含まれる紫外線はタイヤのゴムを劣化させますので、タイヤを保管する際には直射日光が当たらない場所を選ぶことが必要です。タイヤにカバーをかければ直射日光を遮ることが可能だと思う人もいるかもしれませんが、タイヤにカバーをかけただけでは外気の影響を完全にシャットアウトできません。温度や湿度の変化をまともに受けてしまうので劣化につながります。また、水分や油分もタイヤの劣化スピードを早めてしまう大敵です。
タイヤのゴムに水分がつくと加水分解を起こしてゴムとして結合している分子の間に入り込み、タイヤの強度が弱くなります。ゴムは油を吸収する性質があり、油分がタイヤに付着するとタイヤを保護するための成分を溶かしてしまう可能性があります。また、自宅に保管場所がないからといって庭など野外に置いておくと、盗難に遭う可能性があるため注意が必要です。
タイヤが保管できる年数
タイヤの価格は高いものから安いものまでさまざまですが、高価なタイヤを購入したからといって耐用年数が長くなるわけではありません。夏用タイヤもスタッドレスタイヤも適切な保管がなされた場合は、3年程度であれば新品と同様の品質を保持できるといわれています。ただし、この年数は正しい方法で保管された場合です。間違った方法で保管した場合、タイヤの寿命はもっと短くなってしまいます。価格の高い・安いに関わらず、長く安全にタイヤを利用していくためには、正しい保管方法を守ることが何よりも大切です。
タイヤ保管にはレンタル倉庫がおすすめ
タイヤの保管場所としてレンタル倉庫を選べば、紫外線や雨風をしのいで保管することが可能になるので、タイヤの劣化を防ぐことができます。レンタル倉庫のスペースはさまざまな広さが展開されているので、保管したいものに合ったスペースの倉庫を選べば無駄がありません。タイヤだけを保管するなら1帖程度のスペースがあれば十分ですし、他のカー用品やレジャー用品なども一緒に収納しておきたい場合は、少し広いレンタル倉庫を選ぶとよいでしょう。屋外にあるコンテナタイプのレンタル倉庫の場合は、レンタル倉庫の前に車を横付けできることが多いので、重量のあるタイヤの出し入れもスムーズにできます。
タイヤ保管にあたっての注意点
タイヤの保管場所は正しかったとしても、保管する前に行っておくべきことを怠ると、タイヤの劣化につながってしまうため注意が必要です。ここからは、タイヤを保管するにあたって注意すべき点について解説します。
洗浄する
タイヤの表面には土や泥を始めとして道路上のさまざまな汚れが付着していますので、長期保管する前にはタイヤの汚れを落とす必要があります。汚れがついたままの状態にしておくと、タイヤの色ムラや傷みにつながってしまうからです。タイヤの汚れはブラシを使って丁寧に水洗いで落としましょう。強い洗剤を使って洗うとタイヤの表面にダメージを与えてしまう可能性があるので、洗剤は使いません。なお、きれいにしようと思うあまり、タイヤをこすりすぎるとタイヤを傷める原因になりますので注意しましょう。水洗いをした後は、乾いた古タオルでよく水気をふき取り、乾燥させてから保管するようにします。水分が表面に残った状態のまま保管してしまうと、結露が起こったりタイヤ内部のスチールコードが錆びたりしてタイヤの劣化につながりますので注意しましょう。
タイヤの溝にはまった異物は取り除く
タイヤの溝には小石や異物が詰まっていることがあります。これらをそのままにしておくと、そこからタイヤの劣化につながることがありますので注意が必要です。タイヤ自体の劣化だけでなく、走行中に詰まった小石が車のフェンダーに飛んだり他の車を傷つけたりする可能性もあります。保管前にはタイヤの状態をよくチェックして、異物が挟まっているのを見つけたらすべて丁寧に取り除いておきましょう。マイナスドライバーを使えば詰まった異物は簡単に取ることができます。タイヤの保管前は、タイヤの状態をチェックできる良い機会です。しっかりとチェックをして、きれいな状態で保管するよう心掛けましょう。
空気圧を減らす
適正な空気圧のタイヤは負荷がかかっており、その状態のまま長期保管すると、次第に亀裂が生じてしまう可能性があります。保管前に指定された空気圧の半分程度に下げましょう。空気圧を下げることによって内圧を弱められるのでタイヤの負荷が軽くなり、タイヤゴムの劣化防止になります。なお、エアバルブのキャップはしっかりと締めておきましょう。次にタイヤ交換をする際には、空気圧のチェックと空気の補充を忘れずに行います。
積み方に気を付ける
タイヤの正しい積み方は、ホイールが組まれているか否かによって違ってきます。ホイールが組まれたタイヤを縦置きにすると接地面が変形することがあるので、平置きまたは平積みにしましょう。平置きすることによってタイヤの接地面が広くなり、タイヤの重みを分散できます。ホイールが組まれていないタイヤの場合は、平積みすると型崩れを起こすことがあるので、縦置きにしましょう。
いずれの場合も、タイヤの重みで接地面が変形することを避けるために、月に1回程度はタイヤを動かして接地面を変えたり積む順番を入れ替えたりするとよいです。また、トランクルームに保管する際には、床にタイヤを直接置かないようにしましょう。タイヤのゴムなどが色移りして床材にシミができる場合があります。床材の上に段ボールや板などを敷いた上にタイヤを置くようにすると安心です。
ワックスはかけない
タイヤにワックスをかけるとツヤが出るのできれいに見えます。しかし、ワックスの主成分である油はタイヤに浸透して、タイヤの主成分であるゴムを劣化させてしまう可能性があります。そのため、タイヤにワックスがかかっている場合は、保管する前に必ずワックスを拭き取りましょう。
タイヤは適切な方法で保管して劣化を防ごう
タイヤを長く安全に愛用するためには保管方法に気を配ることが大切です。レンタル倉庫を借りれば紫外線や雨風をしのいで正しくタイヤを保管できます。ドッとあーるコンテナの屋外型トランクルームは、トランクルームの前に車を横付けできるのでタイヤの持ち運びも楽です。タイヤの保管場所をどうしたらよいか悩んでいる人は、相談してみてはいかがでしょうか。