さまざまな事情から、書斎へのニーズが高まっています。自宅に本や雑誌、マンガなどが増え、収納場所に困っている人の中には、トランクルームを借りて書斎にできないかと考えている人もいるのではないでしょうか。本記事では、トランクルールを書斎がわりにできるのか、またそのメリットについて解説します。大事な本や雑誌を断捨離する前に、ぜひこの記事をご参照ください。

自宅に書斎が欲しい人が多い理由

まずは、自宅に書斎が欲しい人が多い理由を挙げていきます。よくある理由は次の3つです。

プライベートな空間が欲しいから

家族とのコミュニケーションや団らんの時間は有意義なものです。しかし、1日1時間でも良いから、仕事や家事、子どものお世話などから一時的に離れ、一人でゆっくり静かに過ごせる空間が欲しいと考える人は少なくありません。同居家族がおり、特に小さい子どもがいる家庭では、リビングなどは常に賑やか、寝室は夫婦共有というケースも多いでしょう。書斎というプライベート空間で読書にふけるなど、自分だけの時間を過ごすことができれば、心身共にリフレッシュできます。誰もが簡単に叶えられないものだからこそ、自宅に自分だけの空間を持つというステイタスに、エモーショナルな価値を感じている人もいるのではないでしょうか。

在宅勤務になったから

会社員の中には、働き方改革の影響や新型コロナウイルス感染防止策の一環で、在宅勤務が始まったという人もいることでしょう。しかし、日本の多く、特に都市部の住宅事情では、自宅に在宅勤務できるスタディスペースがないケースは珍しくありません。とはいえ、リビングのように、家族がすぐそばにいたり、テレビがあったりする場所では、仕事には集中しづらいものです。また、在宅勤務では、オンラインでミーティングを行う機会も増えていますが、逆に会議中の自分の声を家族に聞かれたくない場合もあるでしょう。在宅でも仕事に集中したり、気兼ねなくミーティングを実施したりしたい場合には、壁で区切られた小部屋があると便利です。普段の生活空間と仕事をする場所とを区別することは、在宅勤務でのオンオフの切り替えにも役立ちます。

コレクション部屋にしたいから

趣味で何かを収集している場合、書斎をコレクション部屋として使う人もいます。時間をかけて集めたコレクションを飾りたいと思っても、生活空間に置くのは家族に嫌がられるというケースもあるでしょう。コレクションの類は、家族の理解を得づらい場合も多く、肩身の狭い思いをしている人もいるかもしれません。コレクション部屋として好きなように使える書斎があれば、生活スペースと切り分けた場所に、フィギュアやドール、ミニカーなどを飾って楽しめます。照明付きのショーケースなど、ディスプレイにも存分にこだわれます。コレクションを集める楽しみも増すことでしょう。

トランクルームを書斎として活用することはできる?

トランクルームを書斎がわりにしたいと思っても、そもそもトランクルームを書斎として利用することは可能なのでしょうか。ここでは、その条件やおすすめの利用法を解説します。

滞在することは法律でNG!

まず、物品の収納を目的とした一般的なトランクルームでは、長時間の滞在は認められていません。国土交通省によって定められている「倉庫業法」に違反する行為となります。原則として、「荷物の出し入れを目的とする短時間の滞在のみ」可能です。例えば、トランクルーム内でじっくり本を読んだり、プロモデルを組み立てたりすることは、法律で禁止されていることを知っておきましょう。実際に利用する際にも、契約書の注意事項に「長時間の滞在や作業を禁止する」旨が明記されているはずです。許容される具体的な滞在時間は管理会社によって幅がありますが、目安としては2時間前後です。

本の収納スペースとして利用しよう

トランクルームは、滞在を前提とした趣味部屋として使うことはできませんが、書庫としてなら有効活用できます。トランクルームを借りる場合は、自宅に保管しきれない本や雑誌、書類などの収納スペースにすると良いでしょう。新たな本棚がわりに使うイメージです。直射日光が当たらないように設計されたトランクルームであれば、日光による紙の色あせ、劣化も防ぎやすくなります。湿気が気になる場合は、本と一緒に乾燥剤を置いておくと効果的です。本や雑誌の数が多いときは、トランクルーム内に本棚やラックを設置して収納力を上げると良いでしょう。特に、スライド式の本棚は収納力が高く、よく読む本を前列にまとめるなどの区別にも便利です。また、収納した状態で写真を撮っておけば、どこに何があるかを自宅でもすぐに確認できます。

トランクルームを書斎がわりにするメリット

トランクルームを書斎がわりにして本を保管することには、経済面と生活面の両方において、また自分と家族の双方にとってメリットがあります。具体的には、次の3つのメリットが期待できます。

コストを抑えて書庫を作れる

トランクルームを有効活用することで、コストを抑えて書庫を作れます。リフォームで自宅に書斎を作るとなると、大がかりな工事となり、高額な費用がかかるでしょう。その点、トランクルームであれば、月額数千円から借りられます。広さによって値段は変わるため、欲しいスペース分だけ借りることで、余計なコストをかけずに済みます。また、リフォーム期間中には、別の場所も確保しなくてはなりません。加えて、どうしても今の広さや間取りの状態から書庫用のスペースを捻出することになるため、物理的にすべての本を収納できる大きさにはできない場合もあるでしょう。工事音も発生するため、在宅勤務中の施工は現実的ではありません。トランクルームであれば、欲しいと思ったときにすぐに必要な大きさの書庫を作れます。

24時間利用できる

トランクルームの多くは、24時間、365日いつでも利用可能です。営業時間や受付時間を気にせず、お気に入りの本をいつでも取り出したり、不要な本を片付けたりできます。仕事で必要な書類を急遽取り出さなくてはならないときにも、問題なく対応できるでしょう。自宅以外にあるプライベートスペースのような感覚で、自由に利用できるのもトランクルームの魅力です。24時間利用できるトランクルームにする場合は、セキュリティ面が充実しているところを選ぶのがポイントです。例えば、数カ所に監視カメラが設置されている、入り口にセキュリティがある、といったトランクルームであれば、盗難トラブルに巻き込まれるリスクは軽減されるでしょう。

自宅がすっきり片付く

別に書庫があれば、自宅がすっきりと片付きます。自宅のスペースを圧迫している本や雑誌の中には、今すぐには読まないもの、ニーズは低いが捨てるのは惜しいといったものもあるはずです。こうした本類をトランクルームに預ければ、無理な断捨離をすることなく、自宅をすっきりとした状態にできます。とりあえず保管した状態で、捨てるものと残すものをゆっくり仕分けすることも可能です。自宅がすっきりすれば、自宅で過ごす時間の快適性や満足度も高まるでしょう。また、空いたスペースを別の用途に有効活用できます。例えば、パントリーがわりにして買い出しの回数を減らす、家族の防災グッズを収納する場所にする、などの選択肢が生まれます。リフォームや引っ越しをせずに、自宅に収納スペースを増やせるのも、トランクルーム利用の大きなメリットだといえるでしょう。

時代に合った選択肢!トランクルームを活用しよう!

リモートワークが普及し、在宅勤務も浸透しているとあって、自宅を広々と使いたいと考えるニーズは増しています。トランクルームを借りて余計な荷物を移動できれば、家の中がすっきりと片付きます。在宅時間が長くなっているときだからこそ、トランクルームの利用も視野に入れて、自宅の空間をより快適なものにしてみませんか。