バイクの盗難が不安で、保管方法について悩んでいる人も多いのではないでしょうか。警察庁が令和2年に行った「犯罪統計」によると、バイクの年間盗難数は9018件、前年度より2237件減少しているものの、全国で1日あたり約25台が被害に遭っていることになります。そこで、本記事ではバイクの盗難リスクを下げる方法やバイク用ガレージとしてバイク専用コンテナがおすすめである理由などについて解説します。

よくあるバイク盗難の手口とは?

バイクの盗難を防ぐためにまず知っておかなければならないのは、その手口です。盗難方法を知ることで、それに応じた対策方法をとることができます。バイクの盗難で多い手口は、ロックやつないであるガードレールごと物理的に切断あるいは破壊することです。「ガードレールにつないでおけば大丈夫だろう」と考えられがちですが、バイクなどのプロ窃盗団はそういった状況にも手慣れています。盗難の経験が豊富で、強力なカッターや油圧式カッターなどをあらかじめ用意しているからです。

また、素人による盗難とプロによる盗難では、持ち運び方法に大きな違いがあるといわれています。素人の場合は力任せにロックを破壊し、自力で押して持ち去ることが多いです。一方、プロはクレーンで吊るして運んだり、ロックされているタイヤを外し、本体のみを持ち運んだりします。また、バイク本体ではなく、転売しやすいパーツのみを盗難するというケースも少なくありません。プロの場合は素人とは違い、いかに短時間で現場を去るかを重要視しているため、持ち運び方法も大胆になっていることも多いです。

バイクの盗難リスクを下げる方法

バイクの盗難リスクを下げるためには盗難防止グッズを活用するとともに、保管場所も工夫しなければなりません。こちらでは、具体的にどのような方法があるのかを紹介します。

バイクカバーをかける

シンプルな方法ですが、バイクカバーをかけてあることが盗難防止につながるケースも多いです。バイクカバーをかけていれば汚れを防止できるほか、車種の特定がしにくく、ロックの数もわからなくなります。遠くから見ただけでは「バイクではなく、自転車かもしれない」と思わせることができる可能性もあるため、面倒がらずにかけるのがおすすめです。

特に高級車は盗難のターゲットになりやすいので目隠しをすることが有効です。窃盗犯は犯行に時間がかかることを嫌うため、バイクの価値がわからなかったり、強固な施錠がしてあったりといったものは避ける傾向があります。そのため、そういった判断がしづらいカバーがけのバイクは狙われにくいです。

盗難防止アイテムを複数使用する

盗難防止グッズは盗難しにくくなるという意味では効果的ですが、1つだけでは手慣れている窃盗犯にすぐに破壊されてしまいます。せっかくそういったグッズを活用するのであれば、より高い効果が期待できるように複数使用するのが良いでしょう。たとえば、バイクカバーをかけたうえで複数のロックを前後の車輪に使用するのがおすすめです。

チェーンロックは破壊しづらくなるように太いものを2本以上使うのが効果的です。太いチェーンロックは重いですが、安いボルトカッター程度では簡単に破壊できず、安全性が高まります。その際、アースロックにすることが重要です。また、アラーム付きのディスクロックはより高い効果を期待できますが、アースロックができないという欠点があります。こういったロックを使用する場合は複数のロックを併用する必要があるでしょう。

盗難保険に加入する

盗難防止グッズやバイクカバーの使用など、さまざまな対策をしても盗難被害に遭わないとは限りません。そのため、念には念を入れてバイクの盗難保険に加入しておくのもひとつの方法です。盗難保険は、被害に遭った際に補償を受けることができます。加入する保険によって補償範囲や内容が異なるため、あらかじめ補償内容について確認しておくことが大切です。また、すでに保険に加入している場合は盗難補償や車両保険などの内容をあらためて確認しておきましょう。補償対応にならないものについては免責に記載があります。盗難に特化した保険もあるので、必要に応じて相談・加入しておくと安心です。

保管場所も大事

盗難防止のためには、保管場所も非常に重要です。こちらでは、自宅で保管する場合の注意点やバイクコンテナを利用する場合について解説します。

自宅で保管するなら

自宅にガレージがあれば中に保管し、必ず施錠をしましょう。自宅にガレージや屋根付きの駐車場がない場合は、簡易バイクガレージの利用もおすすめです。簡易的なバイクガレージとして、専用テントがあります。専用テントの中に保管してあれば何が入っているかわからないため、ある程度の盗難抑止力として有効です。しかも、簡単に撤去することができることから、許可がおりれば集合住宅の駐車場でも使用できます。簡易バイクガレージの大きさはさまざまあるので、大きめのものを選べばその中でメンテナンスをしたり、自分だけの空間を作ったりすることも可能です。

屋外コンテナをバイクガレージとして活用する方法も

トランクルームのなかには、バイクが保管できる屋外タイプや専用のバイクコンテナなどがあります。自宅に保管できる場所がない人には、そういったものを利用するのもおすすめです。トランクルームやコンテナはバイクが人目につきにくくなり、無理に解錠しようとしても時間がかかります。そのため、盗難リスクを下げることが可能なうえ、バイクのスペアパーツといった関連品の保管も同時にできるのがメリットです。しかも、トランクルームの中に保管していれば風雨からバイクを守り、車体のサビやタイヤの劣化防止ができます。

コンテナをバイクガレージとして利用する際の注意点

コンテナをバイクガレージとして利用しようと考えていても「本当に大丈夫だろうか」と不安があり、なかなか行動に移せない人もいるのではないでしょうか。そこで、どのような点に注目をしてバイクガレージにするコンテナを選ぶと良いのか、ポイントを解説します。

セキュリティの状態をチェック

盗難に遭わないための基本として、セキュリティがしっかりしているところを選ぶのがポイントです。管理カメラがあったり、スタッフが巡回していたりというトランクルームであればより安心できるでしょう。稀に、トランクルームの鍵に簡易錠を使用しているところもありますが、そういったところではプロの窃盗犯に簡単に鍵を破壊されてしまうので避けたほうが無難です。また、人目につきにくいという意味では、人通りが少ない場所のものも望ましくありません。

出し入れしやすいかをチェック

バイクの保管場所としてバイク専用コンテナであれば出し入れに関して問題ありませんが、屋外コンテナを利用する場合はバイクの出し入れがしやすいかどうかを考慮する必要があります。出し入れしづらいコンテナを利用すると、バイクやコンテナを傷つける可能性があるからです。また、頻繁に出し入れする場合、使い勝手が悪いとわざわざコンテナに保管するのが面倒になってしまうというケースもあります。

コンテナ選びのポイントは「入口の段差が高くない」「開口部が広め」「コンテナ前の通路が広い」などです。特に、コンテナ前の通路が狭いとバイクの取り回しが大変なので、あらかじめ確認してから契約するほうが良いでしょう。ほかには、バイクを入れたときに余裕があるほうが出し入れしやすいため、バイクの大きさより広めのものを選ぶのがおすすめです。

バイクコンテナを利用して盗難リスクを下げよう

バイクの盗難は防止グッズなどで対策をしても100%防ぐことが難しいというのが現状です。そのため、盗難リスクを軽減するひとつの方法として、バイクコンテナや屋外コンテナなどをバイクガレージにするのが有効といえます。ドッとあ~るコンテナにはバイクコンテナがあり、監視カメラを設置したり、頑強なキーロックを使用したりと安心してバイクの保管が可能です。バイクの保管場所を探している人は見学してみるのも良いでしょう。