トランクルームは衣類や日常的に使用していないものなどを保管しておく場所として便利です。ただ、管理状況によっては害虫の被害に遭ってしまうケースもあります。カビ防止対策は行っていても、害虫対策はしていない人もいるようです。そこで、本記事ではトランクルーム内に虫が発生する原因を解説するとともに、予防策や虫発生後の対策などについて詳しく紹介します。

トランクルームに発生する害虫の種類

トランクルーム内で害虫被害に遭うのは、主に衣類や本などが挙げられます。衣服に穴を開けてしまう害虫の多くは「カツオムシブシ」「イガ」の仲間です。カツオムシブシは主に4~5月、イガは年3回程度発生しやすい状況になります。これらの害虫は衣類の繊維を好むため、幼虫がトランクルーム内で発生すると洋服が被害に遭いやすいです。また、本などの紙を好む害虫として、「シミ」「ゴキブリ」「チャタテムシ」「シバンムシ」などがいます。湿気が多い場所で繁殖する傾向があるため、トランクルーム内が多湿の場合、本などに穴が開けられて読めない状態になることもあるかもしれません。シミやチャタテムシ、シバンムシは5月~11月頃、ゴキブリは環境が整っていれば1年中発生する害虫です。

トランクルームに害虫が発生してしまう原因

トランクルームに害虫が発生する原因は、その環境が大きいです。害虫は高温多湿、暗所を好む傾向があり、日常的に人が出入りすることが少ないトランクルームでは繁殖・活動がしやすく、活発に動きやすくなります。また、掃除をこまめにできないことも、ホコリやゴミなどが蓄積して不潔な環境になるので害虫が発生する原因です。具体的には、湿度60%以上、室温15~25度のような環境、さらにホコリやゴミなどが多い場合といえるでしょう。

害虫対策は管理会社と自分のどちらが行う?

トランクルームの管理会社のなかには、湿度や温度管理などに力を入れているところもあります。ただ、すべての管理会社が防虫対策を行っているわけではなく、対策が行われていたとしても100%虫食いを防げるわけではありません。たとえば、利用料が安価であるトランクルームでは湿度・温度管理を行っているところは少ないので、契約前に管理会社にその点を確認しておくことが大切です。そのため、害虫対策については自分で行うのが基本であると考えておくほうが無難です。次の段落では、害虫の予防と対策法について解説します。

害虫トラブルを避けるための5つの予防・対策法

ここでは、害虫によるトラブルの予防・防止について具体的な対策を5つ紹介します。

定期的にトランクルーム内を掃除する

害虫はホコリやゴミなどが蓄積されている場所は害虫が好むため、できるだけトランクルームを清潔に保つことがポイントです。最低でも半年~1年に1回程度、定期的に清掃を行うと害虫発生を防止することに役立ちます。掃除の際にはホコリやゴミを掃除機で吸引し、汚れは拭き掃除できれいに取り除きましょう。ただ、拭き掃除をした際に十分乾燥させないとその湿気が害虫の発生につながります。そのため、拭き掃除後には湿気が残らないように空気の流れを確保し、しっかり乾燥させることが大切です。

また、「トランクルーム内には食品を置かない」「カスを落とさないように食べ物を口にしない」といった対策も効果的といえます。たとえば、ゴキブリは雑食であり、食べ物以外にも髪の毛や本などさまざまなものを口にする害虫です。トランクルーム内に食べ物やカスがあるとその高い繁殖力から駆除するのが困難になってしまいます。

除湿を心がける

害虫は多湿な場所を好む傾向があるので、トランクルーム内が湿気の高い状態になることは避けなければなりません。簡単にできる湿気対策としては、除湿剤の活用がおすすめです。広さにもよりますが、トランクルーム内の角に設置しておくことでまんべんなく吸湿できます。ただ、除湿剤だけでは害虫の発生を防ぎきれない場合もあるので、トランクルームに足を運んだときには風を通したり、保管している荷物を虫干ししたりしましょう。すのこを敷くのも湿度を直接床から吸収するのを防止する意味では有効です。また、外との気温差があると湿気が増えて結露が発生しやすくなります。可能であればそういった対策設備が整っているトランクルームを利用し、温度差がない環境づくりで荷物を保管するのが望ましいです。

防虫剤を使用する

害虫被害を予防するには防虫剤の使用も重要です。密閉タイプの衣装ケースや袋などは湿気がこもりやすいので、それらに入れて保管する場合は防虫剤も入れておきましょう。除湿剤も併用すれば湿気対策にもなるので、より効果的です。防虫剤については臭いがないタイプを選べば、トランクルーム内の荷物に臭いが付着するのを避けられます。防虫剤や除湿剤を使用する際には隙間を開け、空間を通して成分が行き渡るようにするのがポイントです。薬剤がしっかり効果を発揮するためには流れを確保するのが大切なので、荷物を詰め込みすぎないようにしましょう。便利なものとして防虫シートもあるので、そういったものをトランクルームに敷いておくのも効果的です。

保管するものは汚れのない状態にしてしっかりと乾燥させる

トランクルーム内に保管する荷物はホコリなどが付着していると害虫の餌になり、虫食い被害に遭う可能性が高まります。そのため、保管前に洗濯したり、クリーニングに出したりして清潔かつ乾燥した状態にしましょう。すでに洗ってあるものでも皮脂や汚れが完全に落ちていない場合もあるので、保管前にもう一度洗濯するのがおすすめです。衣類やふとんなどが中途半端に乾いている状態のまま保管をすると害虫だけではなく、カビやシミなどの原因になりかねません。できれば乾燥機にかけて湿気がない状態にしたうえで保管したほうが安心です。また、本は保管前にホコリやゴミを取り除き、ページをペラペラとめくって風を通すと乾燥できます。

気温・湿度をチェックしてトランクルームを選ぶ

害虫対策をする場合、トランクルームの気温・湿度管理は重要ポイントになります。たとえば、温度管理をする際に重要なのが通気口や断熱材の有無です。通気口は、トランクルーム内の風通しを良くして湿度が高くなるのを防止するために必要ですし、断熱材は夏場の高温を防ぐためにも使用されていることが望ましいといえます。これは一般的に鉄製のトランクルームが多く、季節によって室温が影響を受けやすいからです。

電化製品は高温になる場所で保管しておくと故障しやすく、家具や楽器なども木製のものは湿気でカビが発生したり、結露で濡れたりして使用不可能になるケースもあります。温度・湿度管理がされているといえば室内型のトランクルームを思い浮かべる人もいるかもしれません。しかし、「ドッとあ~るコンテナ」のように屋外型トランクルームにしっかり断熱材を使用し、通気口の設置がされているものもあるので、そういったところを利用するのも良いでしょう。

もしもトランクルームに害虫が発生した場合はどうする?

トランクルーム内に害虫が発生したときは、殺虫剤による駆除が必要です。駆除剤は煙が出る燻煙タイプや煙なしの霧タイプなどが挙げられます。これらの駆除剤は、トランクルーム内の全体に殺虫成分を一気に行き渡らせたい場合に便利です。ただ、便利な反面、ほかの人が利用している収納スペースにまで入り込んだり、火災報知器が作動したりとトラブルにつながる可能性があります。また、荷物を置いたままで使用するとそれらに殺虫剤の成分がかかり、変質・故障してしまう場合があるので注意が必要です。

トラブルを防止するためにも、使用前には必ずトランクルームの管理会社に確認し、許可を得てから保管してある荷物を一時的に車の中などに移動したうえで使用しましょう。燻煙タイプ・霧タイプではなく、スプレータイプもあります。こちらは部分的に発生した害虫駆除に便利で、特定の害虫に特化したものもあるため、発生した害虫に効果的な殺虫剤を使用するのもおすすめです。殺虫剤使用後は虫の死骸などが落ちていることも多いので、そのままにせずに掃除を行いましょう。

予防と対策を徹底して害虫トラブルを回避しよう!

害虫トラブル防止をするにはあらかじめ「予防」「対策」しておくことが重要です。害虫は高温多湿で発生しやすいので、気温や湿度をチェックしてトランクルームを選ぶのがポイントになります。「ドッとあ~るコンテナ」の屋外型トランクルームには通気口が設置されており、断熱材も使用しているので、気温・湿気対策がしやすいです。気になった場合はまず問い合わせてみましょう。